2020年02月11日

買い食い

ある日の夕方、スーパーの総菜コーナーで、揚げ物を選んでいた。

すると後方から、まだ幼さが残る3人連れの高校生が学生服姿のまま、惣菜コーナーに近づいてきた。
見るからに、校則に違反しなさそうな優等生タイプは、それぞれがトングを手に 「コロッケ」 「ハムカツ」 どれにしようか選んでいる様子で、ひとりがはさんだのが 「ちくわの磯辺揚げ」 だった。

すると、他の子もならうように、ちくわだけを袋に入れて、レジに向かっていった。
あれは、長細い一本を半分に立て切りにしてあり、見た目のボリューム感で食べた気がする。
見慣れない姿の3人組は、売場で浮いた存在ながら 「ちくわ揚げ」 だけを手にして小銭で精算する、あどけない姿を横目にしたら、自分の高校時代を思い出した。

栄養も考えず、家に着くまで待ち切れず、ポケットの小銭で買い食いするあたり。
その光景、私立のブレザー姿で、スムージーや流行りのお菓子では、そんな気持ちにはならない。
公立の昔ながらの学生服で、コーラにちくわの組み合わせに、家庭風景が思い浮かんで愛しくなる。

あと2年もすれば、自分で稼いだアルバイト代で、腹いっぱい食えるようになるだろう。
こういう腹を空かせた 「青春貧乏」 こそ、後々の思い出にもなるもの。
僕の頃は、バス停前の小さなパン屋で 「見切りパン」 を小銭で買い食いしていた。

当時、腹を空かせた仲間同士、ちぎってとりわけたパンひとつに、友情が育まれたと思う。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Diary & Social | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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