2018年12月08日

無学同然

のんびりと書店めぐりをするのが好きだ。

新書だろうと、古書であろうとかまわない。
平積みされた表紙をながめたり、背表紙を横目で追いながら、息抜きで活字に目を通している。

ある日、ビジネス書や自己啓発書が並ぶ通路で、30歳前後の男性がその分野に見入っていた。
周辺には 「成功者の習慣」 「超一流の教科書」 そんな類の表紙が多く幅をよせている。
興味を持って適当にめくると、基本的にどこかにあったものを整理し、もっともらしく説明されていたり、向上心や成果など、あたりまえのことが現代風に加筆され、時代はめぐっていることがわかる。
読み進めると、コスパにリーダーなどのキーワードそぞろ、果ては 「成功を祈る」 で閉じられる。

ボクにも、そんな若手時代があったから、否定はしない。
しかし、ビジネス書に依存すると、会社での立ち振る舞いだけに、行動をとらわれがちとなる。
ロールプレイングに社員教育、顧客満足度アップなど、社内カリキュラムの重要性は理解できるもの、所詮は 「箱庭のバーチャル論理」 で、外の世界に触れておかないと 「社内番長」 になってしまう。
そうならないために、男は 「外の世界を知ってナンボ」 だから、遊びが仕事の肥やしになるんだ。

商売の基本は、初対面との距離感からはじまると思う。
委縮したり、横柄にならず、いかに平常心で向き合えるか。
お客さんとも話すことだが、身内で予定調和の演技を繰り返すぐらいなら、ハードルは高いがひとりでバーカウンターに座って、今の自分の社交力を実践するほうが、理に適っていると思える。
会社教育は仮免許であって、本免許が通用するかは、社会に身をおかないとわからないからね。

バーは、個人力と調整力の空間。
マスターしかり、隣のお客さんのタイプを見抜き、社交範囲を決めて、店の空気づくりに一役買えれば、きっと会社でも優秀な逸材であろう。

最近、30代半ばの男性客が増えてきた。
カラオケや若い女性が接客する店、居酒屋のはしご酒を卒業した年齢が集いやすく、40、50代以上の年齢が交わる環境で、必要なぜいたくをしている中堅社員が目立つ。
手前味噌だが、会社にどっぷりとつかるタイプより、社会で見識を吸収するタイプが多い。
女性でも、男性以上に男性的だから、女性の魅力が引き立ち、自立した男女が多いのは言わずかも。

ドラマ 「下町ロケット」 のように、ダメな経営者は会社に寄生し、優秀な経営者は社会で生きている。
ボクは 「無学同然」 で生きてきたから、お客さんの前では 「赤面の至り」 だ。

そうやって、少し酒の力を借りてでも、実践形式で 「楽しく社会を学べる」 のが、バーであってさ。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。