2018年09月09日

女性回帰

母親は、いくつになっても、息子には心配がつきまとうようだ。

思春期を見守り、社会人として見送り、自分は第二の人生を見直すようになる。
同世代には、孫ができて、生きる張りあいになっている女性もいる。

ある年、思春期の息子のことで、こんな話を聞かされた。
性のバイブルが 「エロ本」 だった時代、息子のベッドマットの下から、数冊の艶めかしい本を発見し、もしかして 「変な妄想をして、外で変なことをやらかすんじゃないか心配」 という。
「それは正しい成長で、こうしてお母さんよりも、大切な彼女を探すようになるの」
「その成長を妨げると、親離れするタイミングを誤るから、巣立ちの準備だと思って、少し距離を置いたほうがいい」 など、父親が娘の初潮にオタオタするのと同じで、母親は息子の目覚めにオロオロする。

最近、こんな話を聞いた。
県外でひとり暮らしをはじめた、息子の住まいに様子を見に行ったついでに、部屋の掃除をした。
すると流し台の下から、避妊具を発見し、私生活が乱れてるんじゃないかと、心が揺れ動いたとか。
「キチンと避妊するのは、彼女へのマナーとやさしさだから、心配ない」
普段は冷静でも、ことさら息子のことになると、あたりまえなことに、複雑な思いを巡らしてしまう。
だから 「お母さん」 なんだよな (笑)

男は永遠に子どもなので、女に育てられる。
ゆえに、母の深い愛情が、息子をとられた嫉妬の感情に変わっても、何ら不思議ではない。
むしろ、男を育てる女が変わるだけで、涙ぐましいけど、喜ぶべきことであってね。
子どもが巣立てば、夫と愛を深めたり、トキメキに出会ったり、妻も女性に回帰する。
母も女であるゆえ、息子も男になるから、いつまでもペッタリの関係ではいけないんだ。
同世代の母から、女に戻る移ろいを見たけど、美しいもんだよ。

少年の頃、母に愛を抱きながら、批判的な気持ちもくすぶっていた。
数十年後、母とていずれ 「女性に回帰する」 ことを理解できた。

慈しみの気持ちは大事だが、そのときの常識が 「10年後の常識」 だとは限らないんだよな。

posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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