長年ブログをながめている人なら、この背景を説明するまでもないが、高校時代の友人である彼の姿を見るたびに、ボクの心を奮い立たせてくれる。
彼は43歳の若さで 「終身医療病院」 に入り、懸命に生命を保っている。
背景を語るに忍びないが、11年近くも病室の天井の模様を見ており、時おり人影に反応しては、周囲を見回す生活を送っている。
年々、病床の反応が弱くなると、人はお見舞いに行かなくなる。
正直、彼の姿を見るのはつらいが、そこから目を背けたら、うそをついたことになる。
ボクにできるのは、一年に一度、会いに行くこと。
よくあることで、一時的な感傷で口約束をしたり、出来もしない誓いを立てるのはイヤなんだ。
病床の患者は敏感だから、会話はできなくても、それが 「真意か建前」 かわかるものだ。
だったら 「自分にできることだけを、ムリなく続けていく」 それが、証 (あかし) だと思っている。
考えたくないが、別れが来たとき、それまで知らん顔をしていたとしたら、きっと後悔するだろう。
年老いたお母さんに、気持ちをおもんばかる手紙を書き残し、静かになっていく病院をあとにした。
これだけしかできないが、来年も会いに行くことを誓い、渋滞のバイパスを新潟に向けてゆっくり走行。
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