2018年07月13日

31歳の夏

明日から、三連休がはじまるが、一か月後は 「お盆」 だから、時の経過は早いなあ。

そんな暦上、5月以来の正式な三連休なので、大小予定のある人は多いだろう。
今年は梅雨明けが早かったので、海水浴場の賑わいが期待されているんだとか。

実家が海辺に近い町だったが、海を遊び場にしていたのも、中学生のころまで。
その後、海にかかわる趣味、海にまつわる思い出はない。
それでも、夏の終わりになると、東京から帰省するたび、一日だけ砂の浜辺で寝転んでいた。
坂道を上り、群生する防風林を抜けると、佐渡島をシルエットにした、午後の水平線が一面に広がる。

太陽は高いので、光が海面と砂浜に反射し、ホワイトバランスが崩れる前に、サングラスに手をかける。
さぞかし、若者や家族連れで賑わう海水浴場にいると思われそうだが、下町の浜辺にはシャレた海の家などなく、人影もまばらな砂浜に寝そべり、目を閉じるとまぶたの裏に鮮明な 「オレンジ色」 が映る。
すると、自分の体の鼓動を感じ、嗅覚は潮の匂い、聴覚はさざ波とそよ風の音を拾う。

いつのまにか、考えごとをしていた。
それまで忘れていたことも含め、東京での仕事のこと、離婚した両親のこと、結婚観について。
そのうち、過去の出来事まで勝手に押し寄せてきて、整理するための思考が中途半端になってくる。
これでは、何のために帰省して、束の間の故郷を満喫しているのかわからなくなる。

考えることに疲れたボクは、日光浴のまま寝ていたようだ。
上空で周波数が変わった飛行機の音に気がつき、静かに目を開けるといつもより、空の青さがきれいに見えたのとは裏腹に 「いづれ、新潟に帰ってこなきゃいけなくなるのかな」 と複雑な心境に包まれた。
これから、現実を先延ばしにできなくなる、長男ゆえの秘めた悩みがはじまった 「31歳の夏」

「明日、何時に東京に戻ろうか」 そんなことも思いながら、夕日の近い浜辺を後にしたのは思い出。

posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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