2018年06月17日

Rainy Season

梅雨入り後、新潟ではあまり雨が降らず、湿った空気が街中をつつんでいる。

何となく思い出したことだ。
19歳の頃、同い年の女友達をクルマで自宅に送った際 「ちょっと寄っていけば」 と言われ、ご両親に緊張しながら玄関に靴を揃えたが、妙な想像をされることのない関係だった。

整頓されすぎた部屋にかしこまったが、ガラスのテーブルにティーカップが2つとクルマのキー。
片隅のカセットケースには、達筆な英文字で 「リチャード・クレイダーマン」 「ジョージ・ウインストン」。
ソロピアノのダビングテープが複数本あり、異彩を放っていたのが、ビル・エバンスの 「アローン」。

このアルバムは弾き崩しが美しく、シンプルでリリカルな情感がきわだつ。
「むずかしいのを聴くんだね」 とつぶやくと 「さっぱりわからなくて」 とため息をまじえて笑う。
ボクはジャズとフュージョンが好きだったが、彼女はイージーリスニング系のクラシックが好きなようだ。

部屋にぬいぐるみをおいたり、アイドルのポスターを貼る女の子ではなく、ずいぶん変化の兆しが早い、大人びたようすの子だった。
会話をすると 「メロディーを口ずさめるピアノ曲」 が好みであるらしい。

数日後、迷った末の手持ちの一枚をとりだした。
ジョー・サンプル のアルバム 「ボイセス・イン・ザ・レイン」 をメタルテープにダビングしてあげた。
甘いだけのメロディーではなく、骨太のロマンティシズムとストリングスの響きが素敵なアルバムでね。

その子の家の庭に、紫陽花が咲いていたので、季節は6月のことであろう  - 1984 -

posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Diary & Social | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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