2018年04月15日

シングルマザー

某日、浅い時間、40代 「シングルマザー」 が、子連れで店の扉を開けた。

出会いは彼女が独身の頃だが、男と別れた理由を根ほり葉ほり、興味で聞いたことはない。
今を受け入れて、遠目から見守るだけ。

自身の幼い頃、母の女友達には、ずいぶん可愛がってもらい、家族ぐるみのつきあいもあった。
友達の子も同い年で、住まいは東京と新潟で違えど、10代はおたがいの家を行き来しあえた。

81年 友人の母は離婚歴があり、42歳の独身で子どもは3人。
おつきあいしている男性は、23歳の気のいい兄さんタイプで、子どももすぐにとけこめた。
だが、周囲は 「結末が見えるから、早くやめろ」 「子どもの教育上、好ましくない」 と反対をされたが、純粋に幸せを求めているときに、たまたま出会い 「幸せになれると」 思ったわけだ。
しかし、4年後、男は若い女と消えてしまい、友の母はひとり取り残されてしまった。

90年 新宿の酒場で、友から一連の話を聞かされた。
周囲から 「だから、言っただろ」 と攻められ、陰口もささやかれ、家族の風評も噂された。
そのとき、友が思いがけないことを口にした。

「周りは俺の母を責めたけど、マー君 (僕の当時の愛称) の母さんだけは一言 「運が悪かったね」 だけで済ませた」 という。
傷口には触れず、黙って話を聞いて、寄り添っていた、温もりがうれしかったようだ。
あの頃、母親に複雑な思いを抱いてたが、その話を聞いて 「母ちゃんらしいな」 と、妙に納得した。

そのときの経験があるので、男女の別れについては干渉しない。
幸せなら 「よかったね」  別れたら 「運がなかったね」  それだけでいい。
変に絆を強調する言葉は、相手の傷口をえぐるときがあるからね。

冒頭の彼女に、何があったかは聞かぬが、今が幸せなら、それでいいんだ。
帰り際 「いい顔になったね」 と素直に印象を伝えると、笑顔で子どもの手を引いて帰った。

一度は全てを受け入れて、落ちこんだとしても、そのあとに、幸せを信じられる心境ならいい。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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