2017年06月02日

Rocky & Adrian

ある夜、女性客に 「マスターの一番好きな映画は何か」 聞かれた。

間は空いたが 「ロッキー」 におちついた。
劇場でも、後のビデオでも繰り返し、映像では描けないディテールも知りたく、初版の原作も読んだ。
過去、何度も書いたが、その魅力はラストシーンまでのプロセスであり、さながら恋愛映画でもある。
ロッキーは不器用な上、情愛がもたらす、エイドリアンへの情緒が印象的だった。

彼女は 「こんな私なのに、どうして」 「この人は、私をからかってるんじゃないの」 など、彼の気持ちを欲しながら、自信のなさで素直になれなかった。

時は、氷点下のフィラデルフィア。
ひとり暮らしのアパートに、彼女を招き入れ、緊張の殻を丁寧にはがし、二人は初めて結ばれた。
そして、目の焦点が離れなくなり、次第に深い愛情ができあがる。
彼は、彼女にしかない、まぶしいものを見つけて、そこを大事に育んだ。
そして、彼女はどんなことがあっても、彼を孤独にしなかった。

映画を鑑賞したのは、中学一年だから、そんな感想は微塵もなく、ファイトシーンに血潮が騒いだだけ。
40年後、見方や考え方は変化し、いい映画は古くなるほど、表面に表れない深い意味を知るもの。
以降のシリーズ作品は、劇画的すぎるので、第一作目がどれほど素晴らしいかこの上なく、その意味で 「ロッキー」 は映画の入門編となり、または応用編でもあり、全映画の卒業証書になると思える。

最後は人生に必要なものを含んだ、素朴で抒情的な映画が、いつまでも人の心の中に残るのでは。

ボクの一番好きな映画は、ロッキーで始まり、ロッキーで終わるようだ。
 
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Cinema Fan | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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