食卓に 「初物のさんま」 が乗った。
まだ、残暑が厳しいため、今一つ気分は出ないが、一方で姿を見せない虫たちの音色が、穏やかに 秋へ誘ってくれている。
食べ方は塩焼きがよろしく、大根おろしを添える。
この時期、脂が乗って、わたの苦みもビールに合う。
さて、今回は、さんまの塩焼きでなく、つけあわせの 「大根おろし」 について。
毎年、秋口になると、買い物リストに 「大根3/1」 と記される。
数年前、リストに添って買って帰ると、妻が台所で 「失敗した」 (伝え方が言葉足らず) と独り言。
そのとき、大根は葉に近い上の部分が甘くて、下に行くほど辛く、妻は下の辛い部分を欲しかった。
ボクはおろし金で擦って、醤油をかけて柑橘を搾れば、甘辛なんてわからんだろうと思っていたのだが、好みながら、さんまの塩焼きには辛口な部分が合うんとか。
「ふーん、繊細だな」 と思いながら、同時に 「大根の煮物」 も上がっていた。
「これも、下かいな」 と聞くと 「煮物の場合、甘く満面に味を染み入らすため、上の部分を使うの‥ ハイ、不正解!」 とジャッジされた。
そういうわけで、今日の食卓には、大根一本で、上が煮物用、下が大根おろしと、料理に適した部位に分けられていた。
スーパーで大根しかり、ニンジンや長ネギを手にするたびに、頭の中で 「こりゃ、HIGT & LOW‥ 上か下か?」 などと、悩んでしまいそうである。
わが家の 「食材仕入れ大臣」 ではあるが、その道のりはまだまだ険しいものがある。
2016年09月09日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック