2016年02月27日

Jazz Talk Vol.69

何らかの原因で、手もとのCDにキズをつけてしまったことがある。

肉眼では、見えないほどのキズだが、その曲のある部分に来ると決まって再生不能をおこす。
しかも、好きなアルバムほど扱いが多いもんだから、盤面の劣化やキズもつきやすくなる。

だれでも、そんな経験があるだろうが、盤面のキズには苦い思い出がある。

高校2年の頃、西堀に 「貸しレコード店」 が開店して 「いろんなジャズを聴ける」 と喜んだ。
部活帰り、その店に行くことがささやかな楽しみで、一気にボキャブラリーも広がった気もした。

学生からすれば、レコードは高価だから、取扱いしかり、どのアルバムを借りるか気合いも入る。
そのジャケットは、楽曲を代弁しているようで、ダサいジャケットは楽曲に通じるようでもある。

大まかにダサいジャケットには、共通していることがある。
まず、ミュージシャンが全員で記念撮影するように、ポーズをとっているのは、あまり期待できない。
総じて、皆が笑顔で、割合的におちゃらけたポーズが一人、カッチョマンが一人、混じっている。

また、本人の顔がカメラ目線でドアップすぎるのも、うさん臭くて内容が怪しい。
それとタキシードを着て、花束を持っていたりするのは、少し危険である。
デビューアルバムにもなると、顔を知らしめるため、自己意識も高くなるものだ。

俗に 「お色気ジャケット」 をいいと思ったことも少ない。
このあたり、まだ 「ジャケット買い」 の年齢だから、貸しレコード店で少しコツはつかめた。
極力、これらのジャケットはセレクトから外し、入魂の一枚を選び、検盤後にレンタルをする。

しかし、ある時、どうしてもA面のこの曲の部分に来ると、音飛びをおこす個所があった。
こっちはテープを回して録音しているから、どうしても気になってくる。

返却の際、店に変な誤解をされて、行き難くなるのはイヤだから、音飛びがおきる場所を告げたところ、店主が入念な検盤をしながら 「おかしいなあ」 「いや、チェックしたけどなあ」 とか、独り言のように  小声でブツブツと文句をぶつけてきた。

当然、レコードにキズをつけたつもりはないから、堂々としてたが、最初から疑うように人の顔を横目でのぞきこむ視線が不快となり、それ以降はさっさとお店を変えた。

「素知らぬ顔して、黙って返せば利口だったかな」 と思いながら、当時のレコードは貴重品だったから、 よく貸し借りをめぐるトラブルはおきやすかった時代だったなあ。

そこで、冒頭のCDのキズだが、あれはボクしか触ってないから、ボクがつけたキズに間違いない。
そのCD キース・ジャレット・トリオ 「サムホエア」  (ファイナルアルバム)
2013 解散コンサートの東京公演で定価購入して、まだ聴きなじんでいないアルバムなのにさ。

こりゃ、あの貸しレコード店の 「おやじの呪い」 だな。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック