2015年11月27日

いい風呂の日

日付は変わったが、26日は、語呂合わせで 「1126」 = 「いい風呂の日」 だったという。

そのため、公共浴場組合に加盟する銭湯では、ちょっとした特典があるとかないとか。

新潟の下町にあった 「星乃湯」 の壁には、こんな詩のポスターが貼られていたことを覚えている。
「銭湯すたれば 人情もすたれる」  (以下、原文は省略)

銭湯で子ども心に見たのは、社会の縮図だったような気がする。
体を洗うときは泡が飛び散らないようにし、洗髪のときもシャワーのしぶきが人にあたらないようにする。
洗面器のお湯を流すときは、静かに排水溝に捨てるなど、裸で公共マナーを学べた場所でもある。

湯舟のお湯が熱くて、水道の蛇口をひねるにしても、あたりをうかがったり、お湯に入る出るの状況を   見計らったりしながら、銭湯の世界で地域社会に触れていた。
大切なことは、番台で小銭を払って、下駄箱に靴を預けた後に広がる、公共的視野である。

川端康成の名文 「トンネルをぬけたら 雪国だった」 でおなじみの小説 「雪国」 を思い出した。
書き出しの興味に惹かれ、トンネルの先にある世界を味わい、抒情を実感させられる。
小説の場合、そんな書き出しの一文に 「全体の物語」 を負うところが大きい。

「銭湯すたれば 人情すたる」 の 詩の最終文。
「われは われルーツを求めて 銭湯へ」  (詩人 田村隆一)
銭湯の世界は自分の感性で味わえばいいし、子どもがいれば情操教育につながる世界である。

そんな、子どもから大人になるときに抱いた、原点 (ルーツ) が、この詩には描かれていると思う。

今度の休日は 「湯快券」 と 「200円」 をポケットに入れて、自転車で銭湯に行くであろう。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Shower Fan | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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