2015年11月16日

時代おくれ

川島英五 「時代おくれ」

今さら言うなかれだが、こんなに人の心にしみいる歌詞はめずらしいと感じた。
それも遅ればせながら、最近知ったばかりなんだ。

この歌、1986年といえば、バブル期に突入したといわれた好景気の元年。
昼夜、無造作にお金と欲望と興奮が飛び交い、日本人の清貧が失われた時代だ。

家庭料理の小さな居酒屋。
お酒は分量を決めて、出された料理をたしなみながら、小さな幸せを実感している。
8トラックのカラオケマイクが回ってきたら、はにかんで一曲だけ、場の空気に合わせる。

好きな歌詞をなぞれば 「目立たぬように はしゃがぬように 似合わぬことはムリをせず」
「不器用だけどしらけず 純粋だけど野暮じゃない」
「ねたまぬように あせらぬように 飾った世界に流されず」
妻子を愛し、友を慕い、孤独に耐え、自分のことは後回しにする、職人気質のぼくとつな男。

表面上のやさしさやうんちくを売りにせず、知性と教養をもちながら、理不尽なことには引かない。
本当に強いものは、見せかけの粗野でなく、人にこびたりせず、孤独な色気をただよわせているもの。
晩年に入る、おやじの人生観を歌いあげているが 「あんな男になりたい」 と感じさせられる歌詞だ。

今の時代、こんな歌詞はダサいだろうが、ボクは流行という迎合ほど、ダサい真似はないと思っている。
posted by GIG at 00:00| Comment(1) | TrackBack(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
同世代だから、しみじみ思うね。
Posted by 49歳 離婚歴あり at 2015年11月17日 00:19
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