2015年10月06日

We Want Mails

新宿のディスクユニオンで、81年に新宿西口広場で行われた野外ライブ 「ウィ・ウォント・マイルス」 (東京公演) の、DVDを掘り出した。

2枚組のCDは聴いていたが、新宿西口の映像を見るのは、これがはじめてのことである。

81年 当時 55歳 マイルス・デイビス
日本公演は体調不良から復帰した 「カムバック公演」 だったとはいえ、一部の専門誌や評論家からはさんざんな書かれ方をされて 「もうわれわれが知るマイルスではない」 論調が強かったとか。

本当にそうだったのであろうか。
CDを聴いた分 (海外のベストテイク)、それは感じなかったので、今明らかになる 「81年 新宿西口 東京公演」 は興味津々だった。

スタイルをエレクトリック・ファンクに移しかえて、まだ創造性を試しているときだから、見る側の好奇心に担う部分が大きかったと思える。
映像では、音の精彩さに富んでおらず、吹いているのかわからない様子で、生気を感じられない。

だが、マイルスだけを注目しているようで 「グループ」 として、あまり語られていない気もした。

ドラム 「アル・フォスター」 新進気鋭のベース 「マーカス・ミラー」 が、重量級ビートで根底を支え、サックス 「ビル・エバンス」 ギター 「マイク・スターン」 が、甘さを排した パフォーマンスを展開する。

グループの画期的なインタープレイが迫る中、マイルスは突然 「パッ!」 あるいは 「パ・パッー!」 という具合に、テンションの高いパッセージを送り込んでくる。

サーカスの調教師が、肝心な場面で鞭の音を響かせる、猛獣使いのような役割を果たしているあたり。
その瞬間、バンドの音が 「バチッ」 と締まるというのかなあ、全体としてはいいグループなんだ。

ボクは、マイルスを語れるほど聴いたほうではないが、マイルスの門下生には一目置くことになる。
日本人で唯一メンバー入りした、ジャズピアニスト 「ケイ赤城」 は、緊張のあまりに3年間やめていた タバコを急に吸いだしたというほどだから、いかにカリスマ性があった、ボスだったかわかるよね。

スタイルの変化には好みが割れるが、ボクが影響を受けたアルバムは 「フォア・アンド・モア」
そこにとどまることはなかったが 「ウォーキン」 でエキサイトし 「ブルー・イン・グリーン」 で内省して 「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」 で夜に酔いしれた。

どんなスタイルであれ、だれでも年代により、歩みは変わるから、同じように 「マイルス・デイビス」も、変わるべきして、変わったんだと思える。 (85年ころが、帝王復活って感じがした)

ただ、剛直なまでに後ろを振り返らなさすぎたから、50〜60年代のジャズファンからは、深い苛立ちを浴びせられただろうし、きっと 「願わくば、あのメンバーで…」 なんて、ファンの夢もあったんだろうね。

つまり、ジャズ (音楽) も、時代の生きものなんだろうな。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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