2014年10月08日

ツンデレ

台風一過の秋晴れ。

空を見上げたら、雲ひとつない薄い青空が広がっており、昼下りは暑いぐらいだった。
夕方になると、冷え込んできたようで、今度は上着をはおらないと少し肌寒かった。

店へ向う途中、東の夜空に浮かんでた月灯りが、夜道をほどよく照らしてくれた。
電柱の下では、餌付けされたと思われるネコが、だれかを待つかのように座っていた。
ネコもキッチンの窓越しから、ただよう匂いに嗅覚が反応するのかな。
同じ道でも明るい時間に歩く街並みと、暗い時間に歩く街並みとでは、その光景たるものも違う。

「ツンデレ」 って、流行語があったかと思う。
普段は 「ツン」 とすましているのに、対外的なところでは、「デレ」 っと、親しくふるまう二重構造。
わかりやすく言えば、女性の素顔と化粧をしたときの顔の違い。
男の世界でも、権力の行方に敏感な社内政治家タイプほど、こういう態度を平気でとるよね。

日中の飲食店は、光線の加減で店構えがすすけて見えるけど、夜になると見映えの悪いところが      暗がりにおおわれ、ネオンが良いところに灯るので、同じ店でも見え方が違うものだ。
それこそ、同じ街でも昼と夜とでは 「ツンデレ」 となる。

「ツンデレ」 な態度は、そこで暮らす人々の防衛本能だから、一概には空々しいとは否定できない。
しかし、それがあまりにも露骨だと、人から在らぬ誤解をされても、それは仕方のないことであろう。
会社の集合写真でも、普段おとなしい人ほど、場所取りになると真ん中に出るような自意識に似ている。

人は夜の暗さに、孤独を感じて生きるものだと思う。
だから、夜は身の回りの条件さえ整えば、デレッとした不思議な連帯感が生まれるときがある。
恋愛も昼はそれまでの序章であり、成熟するのは夜の出来事が決定的だったりするでしょ。

僕自身、昼顔も夜顔もなく、そう性格は変わらないから、言動は一致しているほうだと思っている。
ただ、気分は内面が作り出すから意識はするけど、根が楽天的なので、「ツンデレ」 なんて言葉には、執着心の欠片もないのかもね。
まあ、ポジティブシンキングなんていうほどの、カッコイイもんじゃないけどさ。

帰宅途中、今度は西の夜空に浮かんでいた月は、14階建てのマンションにその月灯りをさえぎられ、   行きの 「デレ」とは一変して、帰りの夜道では 「ツン」とされた。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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