便所の話である…
新潟県内の小学校では、従来の和式トイレから、洋式トイレへの普及率が高まっているという。
多くの生徒の自宅は洋式ながら、学校は和式であるから、おちついて排便をできないこともあるらしい。
人が精神をおちつける場所のひとつに、自宅のトイレがあげられる。
しかし、自宅以外のトイレともなると、そう呑気なことは言っていられない。
大人であれば新聞や雑誌を持ち込んだり、タバコを吸いながら物思いにふけるときもあるだろう。
若者の中には、学校のトイレで昼食を済ませるなんてのもあったが、そんなのは問題外である。
僕はせいぜい、自宅のトイレに新聞を持ち込むぐらいで、密閉された空間で長い時を過ごすことはない。
それが外出先になると、無防備な状態にさらされるので、マッハの速さで用を足すこと最速18秒。
なぜ、こんなに忙しないかというと、学生時代にさかのぼる。
学校で大便をしようモンなら、冷やかされることは避けられない。
冷やかすぐらいならまだいいけど、あの当時はえげつなかった。
誰かが大便をしてようものなら、すぐに伝達されてトイレの回りを大勢で包囲する。
最初に断っておくが、人がふんばっている姿をのぞかないことが、暗黙のルールとなる。
じゃあ、やることといえば、ドアノブをガチャガチャ回したり、ノックの連打などの冷やかしである。
さらに、ブースの上からホースをたれ下げたり、下のすきまからホウキを出したり引っ込めたりする。
ときには、全員で 「ウンココール」の大合唱をしたり、誰か知らない相手に、「でましたか」とか声を かけたりすると、「でねわいやー」と絶叫されたり、気配を消してジッーと辛抱していたり…
それでトイレから出てくると大拍手で迎えたり、胴上げしようとしたり、あのころ 「アホ」だった。
一番笑ったのが、ブラスバンド部から借りてきたと思われる、トランペットをトイレの前で吹いていた アホがいたことで、昼休みは暇だったから、そんなことばっかりして遊んでいたわけだ。
それに、かまわれている男も、なんだかおもしろがっていた時代でもあった。
いじめの類なのかも知れないが、今と違うのは人を無視しなかったこと。
かまわれた本人は迷惑だったと思うけど、かまうことで仲間になって遊んでいたような雰囲気。
「おめ、クソしたろ」とか冷やかしながら、次第に距離が詰まっていくような感じかな。
ハンパ強引ながら、同じ学年なので、すぐにタメ口で話せるような関係に打ち解けていったものだ。
だから、学校の昼休みのトイレは、「誰かクソしてるぞ」の号令とともに、おもしろがられて襲撃される 場所でもあったので、大人になった今でもトイレはおちつける場所ではないんだ。
その経験をもとに、小学校が和式から洋式へ変更になるのは、「精神安全上」でも賛成である。
そんな僕は、小中学校では便を我慢していたし、高校では一度も妨害されたことはない。
なぜなら… こっそりと 「教員トイレ」を使っていたからである!
2014年08月30日
この記事へのコメント
社会人時代は、出勤早めに会社付近の大好きな立食いそば屋さんで楽しみなメニューを食べてるときにあとから来た同僚に声をかけられたときのバツの悪さも耐え難った経験がある。これにはイジメに通づるものではないけど欲求を満たそうとしている自分をみられたくないと言う心理という観点ではMy Restroomの語りと近い気がするかな。
Posted by N冢 at 2014年08月30日 23:33
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