そう思うのは、僕が夏を見る気持ちを反映してのことだが。
つまらないおやじになってしまったのか、それともおちついたおやじになってしまったのか…
夏なんて、ある種の 「集団催眠」 みたいなもんだ。
太陽の下では、海だ山だと興奮しまくり、星空の下では、花火にわめきながら、新潟甚句で踊り狂う。
夏だから、何かしなきゃいけないのか。
それとも何か? 夏は思い出を作らなきゃならないのか… あー やだやだ こっちが恥かしい。
大人の恋とはなんだろう。
ふたりの関係をはばむ障害に酔っていたり、人目を忍んでバカンスに出かけることでもない。
究極は男女一緒に、同じ時間を過ごせる満足感でいいのだ。
気分的には、今年の夏は完敗である。
夕陽で日陰となった、西側の岸壁 「やすらぎ堤」では、多くの人が夏休みのひとときを過ごしていた。
自転車で遊歩道を走りながら、晩夏の気持ちを整理をしていた、そんな僕を気にする人は誰もいない。
いい夏の条件…? 「何の変哲もない日常」 があることだ。
強いて言えば、いるべき人がそこにいて、当たり前のことが、かけがいのないことだと思う。
【Bar & Humanの最新記事】