2014年08月05日

うなぎの蒲焼

日曜の夜、妻と新潟三越の7階にある 「うなぎ屋」に出かけた。

うなぎ料理を漢字一文字にたとえるなら、「忍」 であろうか。
注文が入ってから身をさばき、遠火でふっくら焼き上がるまで結構な時間を要する。

店内には、初老の夫婦や祖父母と親子らしきお客さんで、満席に近い状態ながら物静かな空間である。
その間、お茶をゆっくりとすすりながら、ひたすら焼き上がりを待つ、日本的な情緒が息づいている。

ここでは時間に業を煮やして、「まだなのか…」と、店員を急かすような客はいない。
うなぎを食すまでの長い時間は、和の精神で保たれ、それも含めて前味になっているからである。

他の客より先に注文したからといっても、席に運ばれてくる順番はことなる。
うなぎにも蒲焼や白焼、うな重に柳川と調理方法も違えば、天然素材であればなおさらであろう。

今はとにかく、自分たちのテーブルに運ばれてくる、うなぎの蒲焼を待つこと1時間近く。
空間の所作をたしなみ、「熱いものは熱いうちに」を意識して、妻の箸使いに合わせながら食べる。

うなぎの旨みは尾にあるとの定説は本当らしいが、僕はやっぱり脂がのった胴回りのほうがいいな。
時間をかけて完食後、番茶を飲んだあとの余韻(よいん)こそが、うなぎの後味となる。

うなぎは、「忍耐」 のあとに押し寄せる、「清貧」 なのである。 (明日からはタマゴかけご飯だ…)
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Diary & Social | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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