2014年07月05日

ハイブリッドエリア

飲食店を経営する仲間から、今の景況感を探るようなメールが届くときがある。
個人経営者ならば、毎日が一喜一憂しているものだ。

新潟の万代橋を基点に街を古町と駅前に二分すると、それぞれの特性が異なることがわかる。
勘でありながら、古町は気軽に飲みに出かける感じではなく、最初から 「あの店に行こう」とするような
目的格がハッキリしている気がする。
夜の通行量はネオンのわりには少ないが、差こそあれど店にはそこそこお客さんがいる様子らしい。
それに年齢層も高いから、流入客ではない限り街中を回遊せず、行先だけを決めて歩いてるようだ。
また、タクシーで帰宅する余裕の表れもあるから、滞在時間もおちついていると思える。

新潟駅前はアクセスがよく、格好の通行量は保てるから、やっぱり回転率なんだろうな。
小さな店がひしめき合っているロケーションながら、駅の中心部に向えば向うほど資本力のある    オシャレな大型店も目立ってくるから、客の座持ちもおちつかなくなる。
そのぶん、常連という観念は成立しにくく、おちついて飲むには風情が欠けることは仕方ない。
常に街の新陳代謝も早く、刺激の吸収には役立つけど、このあたりは人の好みなんだろうな…

個人的にはどちら派でもないんだけど、自身が経営する店が駅前寄りの東万代付近にあるので、    休日の夜に過ごすのであれば、逆に環境の異なる古町のほうがおちついて飲めるのかも…
駅前は40代からの知人と会うことが多く、呼び名は 「マスター」 「苗字のさんずけ」が多い。
古町は10代からの街で、苗字のさんずけに加えて 「Eちゃん」 「苗字のよびすてくんずけ」が多い。
ちなみに 「Eちゃん」とは、夜の世界における昔かたぎなニックネームみたいなもので、正式には苗字に 「ちゃん」ずけするのは、年齢を超えたテレと親近感が入り雑じった古い業界用語でもある。

当店のロケーションは、駅前のような迫力もなく、古町のような風情もない。
どちらかといえば、お客さん自らが色彩を入れることができるフリーエリア。
それぞれの店は個性があるが、地域としては何色にもそまらない特性がある。
そんなエリアにお店をかまえて早7年目。

僕は目立たない場所にあるからバーだと思っているが、今では周囲にずいぶんとお店も増えてきて、  開店当初のころと比べると様変わりしてきた。
それにプロデュースされないエリアだから、都会と下町が混在した雰囲気をもっている街。
つまり、「フリーエリア」でありながら、「ハイブリッドエリア」なのである。

店のお客さんの特性は流行人よりも、文化人寄りが占めている気がする。
それに年の功や立場を発揮しようとせず、慣れた態度で飾り気のない言葉で飲んでいる姿がいいんだ。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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