2014年01月26日

ショートメール

古町で居酒屋を経営している仲間から、ショートメールが届くときがある。

内容文、「客の入りはどうだい…?」なんていう程度である。
送信すること自体、お店が暇なのだろうが、同調する(遊び心)ことで安心感を与え合うことも、人間関係の大切な塩梅だと思っている。

本当に暇であれば、店主が街中を歩き回っていたり、他の店の状況を従業員に見に行かせるだろう。
それで他店に客が入っているのを目の当たりにして、なおさら落ち込んでいれば世話がないわけだ。
見たものには説得力こそあるけど、その店の繁盛が地域の活性化になっていると考えておけばいい。
そんなに、気にすることでもないんだ。

僕はどこまで行っても、「自分は自分」、「他人は他人」だと思っている。
自分の店は自分の店、他人の店は他人の店と割り切らないと、沈んだ感情に支配されるだけなんだ。
それに「1+1=2」だけど、「1.5+0.5=2」にもなる。
経営的な公式、「客数×客単価=売上」に当てはめれば、組み合わせの数字が違うだけのこと。
客数は誰でもわかることだし、街中をフラフラ歩き回っても、肝心なことはわからないでしょ。
検証の目安にはなるが、不確かなことに気をとらわれすぎると、自分の店がおろそかになるだけだ。
だから、気にするほどのことではないんだ。

僕だって、最初のころは割切れなかった。
だけど物事を突き詰めていけば、気にしないことがその店らしさだったりする。
組織なら、競合他社の情報を集めて検証にかけて、勝利する具体策を発展させるのが在りかたである。
しかし、個人店は自分の仕事を貫くのが信念になるから、的を得ない調査や検証などまどろっこしい。
いつまでも他の店が気になるのは、経営者の信念がブレ出しているんじゃないだろうか。
じゃあ、僕に信念があるかないかは、人が決めることであり、自分で言うことではない。

今晩、新潟駅前の某バーの経営者がひとりで来店した。
何かの話の展開から、とうに忘れ去った、僕の放った言葉を掘り起こしてこういった。
「(仕事の)ジャマさえしなければ、それでいい」 と言っていましたね…
冷たいとかじゃなくて、自立した相手じゃないと仕事で協調なんかできっこない。
それに他人の一大事より、自分の歯痛のほうが切実なのが本音だと思うからだ。
一匹狼タイプの若い彼とは、そういうところでは気が合っているのかもしれない。

冒頭のショートメールに話を戻す。
気軽にメール交換をし合える、情緒的な関係も少なからず存在している。
利害関係はないし、「俺は俺」「おまえはおまえ」で成立しているので、傷の舐め合いではない。
それでも人の子である以上、経営者だから寂しくなるときもある。
そのときなんだ…  気兼ねなくメールを送って、迷惑がらずに応じてくれる関係かどうかは。
お客さんが来なくて気が滅入りそうな夜、メールひとつで気力を取り戻せることがあると思う。
その用件、ショートメールで事が足りるのは、癒しあうための交換だから字数の多さではない。
メールに癒される効用もあるが、いつでも気軽に電話をかけられる関係だから成立する。

僕自身、そういう夜があるかも知れないんだしね…
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック