2013年03月17日

Jazz Talk Vol.20

前回(Vol.19)、ジャズライブの魅力について書いたが、今回は閉演後の雰囲気を伝えたいと思う。

まず、開演前にリハーサルの音が店の外までもれていたりするだけで、次第に気持が高まってくる。
閉演後、いい演奏に立ちあえたら、席でその余韻にひたっていたくなる。
しばらくすると、まだ熱気がこもった空気をクールダウンさせるかのように、スピーカーからコルトレーンの高速ブローが小さく鳴り響いてくる。
そのとき、「あぁ、終わったんだな…」と感じる瞬間である。

それでもまだ、店内には客が複数残っており、次第に会話をし出すようになる。
控室からは、ついさっきまでステージで熱演していたメンバーがそれぞれ姿を現し、まばらな拍手を    浴びながら店内でちりじりとなる。
ドラムセットのパーツを手際よく外す、最近メキメキと腕を上げてきた小太りのドラマー。
奥のカウンターでは、妻か愛人だかわからない女性とヒソヒソ話をしている白髪まじりのベース。
隅のフロアー席では、納得がいかないソロパートがあったのか、指の動きを繰り返す若手のアルト。
扉近くでは、店主と水割り片手に談笑している、グループのバンマスでもある優しい目をしたピアノ。
ステージの上では見られなかった、どこか解放感にも満ちた表情もある。

やがてお客が引けて間接照明の一角には、親しい間柄だけが自然と集まり今夜を振り返る。
一息ついた店主もその輪に加わり、新たな談笑が終わる頃には、もう深夜12時を回っている。
だいたいこうして、お開きになるのは深夜1時頃であり、気さくな挨拶を交わしながら外で別れる。
店主もタクシーで帰る最後の客を外まで見送り、扉にかかっている「OPEN」の札をひっくり返す。

僕も夜風に吹かれながら、今夜の聴きどころを思い浮かべながら、フラフラと帰宅の途につく。
新宿の靖国通り、新潟の古町通りを歩いたものだ…  そんな夜道が懐かしくなるときがある。
posted by GIG at 00:00| Comment(1) | TrackBack(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いいな このリアル感!
Posted by Mr.k,i at 2013年03月20日 22:53
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