僕は42歳で会社生活に見切りをつけたので、当時の平均寿命はほぼ生きたことになるだろう。
現在、男の平均寿命は「78歳」だというが、48歳の僕は単純にあと30年であろうか。
しかし、健康年齢にしたら、あと何年現役で仕事をできるのかな。
それこそ、神のみぞ知る世界である。
昔の平均寿命からすれば、今は第2の人生真っ只中である。
第1の人生は「男子厨房に入らず」、台所で料理を作るようなタイプではなかった。
最近では、料理のひとつでも覚えておかねばと思う反面、もっぱら妻に甘えてばかりだ。
若いときから、体育会系の男飯ばかり食べていたので、いざひとりになると食生活はばれてしまう。
第2の人生において、少し不安があるとしたら、自給自足の食生活かもしれないな。
その第2の人生であるが、シンプルながら日常を楽しめなければ、生活はつまらないと思っている。
今の環境を楽しめないのに、老後の楽しみ方なんて浮かぶはずない。
それでありながら、長年の会社勤めで退職金を得たとしても、きっと遣い方もわからないだろう。
今、遊んでおかないのに、定年後に妙な遊びを覚えたら、一番苦労するのは支えてきた女房である。
僕に退職金などないけど、第2の人生において遊ぶことは、大切な晩年への形成なんだと思える。
遊びを知らずに年を取ると、頓珍漢な抗議文を新聞社に送ったり、地域の会合で威張って嫌われる。
行く先々では、店のサービスレベルをアンケートに記入しては、毎度投函するのが趣味になったり。
それで「店の責任者から意見の回答がない」として、またそれについて投稿するようにもなる。
これじゃ、不毛なクレームをつけて、ただ偉ぶりたいだけの嫌味な老人になっちゃう気がするわけ。
過去が老年期に、大きく影響していると思える。
晩年に「正論かぶれ」しないためにも、まずは多くの人とつき合って、しっかりと遊んでおきたいね。
それに「将来は年金問題が一番気になる」なんて台詞、男なら口が裂けても恥かしくて言えない。
人生80歳まで生きれるとは思わないが、楽しみを最期に取っておいた頃には、死期が迫っているもの。
第2の人生に野望などないけど、新しい幕が開いたと思えるほどの大らかさは大切だと思っている。
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