2012年01月19日

ドラゴンへの道

今年の干支にちなんで、香港映画「ドラゴンへの道」(1972)を観かえした。
日本公開は、1975年ごろで、もしかすると一番最初に観た映画のような気もする。

ブルース・リーといえば、「筋肉隆々の肉体美」「怪鳥音から繰り出される高速攻撃」「目にも止まらぬ ヌンチャクさばき」と、アクションに関する話題は事欠かなかった。
僕は、ブルース・リーの最大の魅力は、あの「目」にあると思う。
今作品では、気が優しい青年ながら、実は超ド級の強さを秘めた役を演じた。
諺で表現すれば、「能ある鷹は爪を隠す」を演じ、強さと勇気を示してくれた映画である。
彼の目の奥に宿る、「喜怒哀楽の目」こそが、台詞代わりなのだ。

マフィア対策で従業員が空手の稽古をしているとき、素人師範が「大先生の拳法やらを拝見しましょう」と、皮肉った場面があった。
すると眼光鋭く、「ケガするよ」と声のトーンが一瞬変わったのはしびれた。
本当の武道家は強さを封印して、戦わざる得なくなったとき、その凄腕を発揮するのだ。
コロシアムでの死闘を終えた後、彼の寂しそうな目の奥には、過酷な修行に耐えた者同士でしか通じ合えない、敵ながら尊敬できる男に値した眼差しがあった。
仲間とはショッキングな別れとなったが、坂道を歩いて帰る後ろ姿は、幼心で初めて見た「男の背中」が目に焼きついたものだ。

現代の映画は、「おしゃべり」だけど、昔の映画は、「行間を感じろ」と言われてるように思える。
ブルース・リー映画の中では、最もコミカルに仕上がってはいるが、僕が一番好きな作品である。
男なら誰もが夢中になったが、はじめて観た年齢、改めて観かえした年齢で、映画の印象や感想が  ガラッと変わってしまうところも、観かえしがいあるというものだ。

それにしても、各配役の大根演技が時代的で笑える。
刺客の日本人空手家を演じた男の調子はずれの名台詞、「おまえはタン・ロンか」と「あぁ〜痛ぁ〜」は、記憶に残るお笑い名場面である。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Cinema Fan | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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