2011年12月18日

お客の人柄

フッと思い出してくれたのであろうか、見覚えのある顔ぶれも多くなってきた。

僕は新潟に戻ってきて、「なじみの店」を欲しくなったのは、今から8年ほど前だったかな。
数年間は「関係各位の店」をひいきにしながら、人脈ゼロからの人間関係は築いてなかった。
それがある光景を見て、「新しい扉を開けなきゃ」と、思ったのが店探しのはじまりだった。

あの日、年末の極寒な夜だった…。
仕事を終えて、古町の繁華街をすり抜けているとき、小さな店の扉が開いた。
中から、二人組のサラリーマンがほろ酔いで出てきた後、店の主人と年越しの挨拶を交わしていた。
普段なら、気にもかけない光景だったと思うが、その夜は違った。
その光景に、温かみを感じて、すごく大切な時間のように思えた。

それまで飲みに行くのは、いつもの顔ぶれと共通の話題だから、一緒にいても楽だったと思う。
だが、つきあう人が固定化し過ぎると、行動範囲は広がるどころか、逆に狭くなっていくものだ。
会社のように、同質とばかり群れていると、次第に他の世界が見えなくなる。
見えなくなることは、他人の才能に触れることなく、社内レベルの、「愚痴り酒」に陥りやすい。
そうなったら、「劣化したおやじ」になった証拠である。

バーでは、どこの会社のどんな肩書も関係なく、個人力というか社会力が交わされる空間だ。
他人の多様性もわかるし、計算のない他人の目だからこそ、自分自身を確認できたりもする。
「俺、仕事帰りに立ち寄って、暮れの挨拶ひとつ、気さくに交わせる店がないよな…」
そう思ったら、会社や肩書とは無縁の世界を探そうと、新年早々から店探しに動き出した。

会社の人間関係は所詮は会社の枠であり、社会の方が誠実な関係が存在していると思う。
当店のお客さんは、そういうこともキチンと、わかっている人が多い気がする。
僕が自信を持って言えることは、安心できる客層であり、それこそが、「お客の人柄」である。
posted by GIG at 00:00| Comment(1) | TrackBack(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
雪にも負けずにいくぞ!
フライドポテトヨロシク。
Posted by 五木ひろし at 2011年12月20日 13:51
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