興味のある人は、当店のショーウィンドに陳列したので、古き酒場の情感を懐かしんでほしい。
ウイスキーとは…「父性」である。 コレ、俺の持論!
酒場でウイスキーを飲むとき、自由な対話の中にも、どこか「人生の型」を感じさせてくれる。
社会人になりたての頃、ウイスキーを飲みながら、色々なことを教えてもらったし、わからせてもらった。
キザな言い方をすれば、ボトルのラベルを見ながら、ロックグラスに注がれた琥珀色の原酒を無意識に回しては、深夜まで胸襟を開いて対話したものだ… それだけではない。
ひとりで静かにグラスを傾けて、自分自身に向けた時間を作ったりもした。
その上で、心が許せるバーでもあれば、人生に張りが出るものだ。
そんな、何かの節目であったり、自分なりのペースで再訪できる店の一軒を持ちたいと思うのは、すでに「ひとりの時間を過ごせる大人」になっている証しかも知れない。
そして、丸瓶のラベルを眺めながら思った。
バーとは、人と人がつながり合える場所なのでは…。
さながら、私は静かに人に寄り添っている存在であろうか。
同時にお客さんからも、寄り添われていることに感謝しなければならない。
それは、男と女の関係にも似ている。
蜜月状態もあれば、別居状態のときもあるし、もう何年も続いている場所、そんな関係にも思える。
だから、ラベルはその男の顔にも見える。
何でもいいと言う客の顔は、何でもいい顔に見えるし、ラベルを指定する客には、背景を感じるものだ。
そんな丸瓶のラベルが、Nさんに見えるのは「情熱の赤」なのか、それとも、ただの酔っ払いの「赤ら顔」なのかはわからないが、ラベルとは「男の顔」に似るもんである…(笑) ありがとうございました。
今日19日は、「父の日」である。 たまにゃ、父性について考えてみようかな…
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