数日前、万代の交差点で信号待ちをしていたら 「 FM-PORT 」 のビルを対角線上に、写真撮影している人を多く見かけた。
30日 午前0時をもって、20年続いた 「 FM-PORT 」 の放送が閉局のためらしい。
リスナーの思い入れはともかく、当局の関係者は、どんな思いが過ったのだろうか。
「どこかで皆さんとお会いできる日を心待ちにして」 なる、建前はあれど、本音はどうかな。
僕も会社員時代、直営の店を閉める経験をした。
そのとき、失う寂しさより、監督に敗戦処理を言い渡され、マウンドに立つ投手のようだった。
「早く最終回を締めて、次回のマウンドに立ちたい」 そんな心境。
物事は突然 「打ち切り」 を告げられることもあるが 「そろそろ、重大発表がされそうだな」 と、雨雲は予想できるもので、そのとき、ひざを打つまでもないが、割と冷めた気持ちで発表を聞いていられる。
「会議で閉鎖を宣告されて、部長が泣き止みません」 なんて話は聞いたことがないように、鞍替えへのスピードの方が大事でさ。
形式的な 「お疲れ会」 は催すも、不本意ながら、そこに浸れないのが現実。
だから、達成感や解放感とは 「異なる趣」 だと思える。
その感情を抑えながら、地域に根ざした 「メディアの消滅」 は惜しまれよう。