2020年02月05日

かつ丼男

5日 朝8時30分 落雷の音で目が覚める。

リビングのソファーへ移動し、朝の情報番組を見ながら睡魔を待つ。
それほど、大きな落雷だった。

朝9時を過ぎると、妻があくびをしながら 「まだ、寝てないの」 とコーヒーカップをテーブルに置く。
これから、母に付き添い、病院で夫の検査結果に立ち会うこと数回目。
年老いた夫婦では、医師の説明を聞くには心許ないので、午前診療のときは妻が付き添っている。
母は典型的な天然だが、最近は痴ほう症も入ってきて、会話に面白みが増してきた。

晩年の趣味は、パチンコとカラオケというんだから、幼き僕が知る母ではなく、人は変わるものだ。
パチンコに勝つと妻をご馳走に誘ってくれるが、留守番役の僕にはいつも 「かつ丼」 持ち帰り大盛り。
ありきたりな家族の記憶の中に、僕の少年時代をイメージしているのかも。
内心 「俺はかつ丼だけの男じゃねえぞ」 としながら、その気持ちをありがたく頂戴している。

夕方 16時20分 吹き荒ぶ雨風の中、妻はタクシーで帰宅。
その手には、母からの差し入れである、袋の中で傾いていた、やっぱり 「政家のかつ丼」 だった。

今はゆっくりと潮が引けるように、母の幸せな余生を見守っているところである。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Diary & Social | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする