2019年12月16日

Melodies

「山下達郎」 好きでもないが、その素晴らしさはわかっている。

名曲 「クリスマス・イブ」 が収録されている、83年のアルバム 「メロディーズ」
37年の年月が過ぎても、まったく色あせることのない名盤中の名盤だ。

全体を通じて、高度な演奏に支えられ、メロディーやリズムがシンプルで、文学的な歌詞が特徴的。
それは懐古的ではなく、仮想世界に引きこまれるような、ファンタスティックな風景が見えてくる。
アルバム前半は夏を歌い、後半は秋から冬の移ろいを歌い、お待ちかね 「クリスマス・イブ」 へ。
移り行く季節の中で、人間の温かさが描かれており、一冊の不思議な絵本のようである。
僕は、あまり歌モノは聴かなかったけど、このアルバムの出来映えは特筆できる。

中でも 「メリーゴーランド」 の歌詞は、今でも口ずさめるほど印象的。
「真夜中の遊園地に君と二人、そっと忍びこんで入った」
「さびついた金網を乗り越え、かけだすといつも月が昇ってきた」 の歌詞。
「亜麻色の月明かりの下で、僕たちは笑いながら愛し合った」
「色あせた水玉のベンチは、滅びゆく時の匂いがしみついていた」 更なる歌詞。

自分の中に残る、少年の心がよみがえり 「幻想空間」 にいるような錯覚をおぼえる。
まるで 「村上春樹」 ばりの、いざないのある 「タツロウ・ワールド」 が広がる。
軽やかにして繊細、こんな美しいアルバムを作れる、彼のチケットが入手しにくいのは納得だ。

一週間後、どこもかしこも 「クリスマス・イブ」 流れる夜に、少し切ない回想を。

 
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする