2019年08月03日

遠路遥々

某日 浅い時間に店の扉を開けたのは、約4年ぶりに会う 「当時の常連客」 だった。

そのプランクはなかったように、おたがいの本名がスッと出てきて、自然な会話に入れる。
聞けば、あれから転勤を2回繰り返し、最終勤務地の広島から 「遠路遥々」 お越しになってくれた。
目的がお店でなくても、わざわざ時間を作り、来ていただいたことは明らか。

バーボンの水割りを渡すと美味そうに飲み、近況を交わすとお決まりのジャズ談義。
東京に住居を構えながら、長年の単身赴任生活で、夫に父親、支店長の三役をこなし、僕のような男を気遣う余裕のある 「Eさん」 も、実は今月で定年退職を迎える。

もう少し、話をしたいなと思っていたところに、待ち合わせの女性客も来店。
両者を知る者として、こういう展開になれば、追加のお酒を作り、冗談のひとつでも残して、身を引くのが大人の世界。

そんな夜が更けてゆくにつれ、やがて二人の存在は 「店内の喧騒」 にかき消されていった。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする