2018年12月29日

なりゆき

そのタイトル 「一切なりゆき」

年越し本を探しに書店へ行くと 「樹木希林」 の言葉をつづった、新刊が平積みされていた。
表紙の帯には 「欲は限りないから、求めすぎない」 と 「足るを知る」 清貧の心に共感できる。

ボクはバブル世代だが、世間が騒ぐほどの恩恵は受けていない。
それより、欲求の尽きない支配論理で、強欲著しい社会環境を問い直すべき、出来事を多く経験した。

成れの果てに、勝ち組、負け組論争に酔い、でかいことをいうわりには、失敗をしたらリスクを負うから、周囲の空気を読んでうまく歩調を合わせていく、経済環境になったと思う。
成功は自分の手柄、失敗は他責転換するような、いびつな人間関係がうずまきだした。

あのドラマ 「下町ロケット」 に、多くの人が共感するのは、自分も 「あんな風に生きたい」 けど、その勇気がないから、彼らに自分の中の 「性善説を投影」 していると思うんだ。
そうじゃなかったら、ちゃんちゃらおかしい 「きれいごと」 で、あんなに視聴率は伸びないだろう。

その背景、まゆつばの成功談に踊らされ、成功して金持ちになれば、いい服にいいクルマ、いい食事に若い女をはべらせる生活ができると洗脳されてしまう。
業突く張りに追い求めると、孤独と疲れを感じ、気がつくと鼻持ちならない、イヤな性格になっている。

そこで、何をもって成功か、自分の 「ものさし」 がないと、何を手にしても欲求は尽きなく、したたかなたくましさはあるが、終始 「金の匂い」 でつきあう人と場所を変えるから、穏やかな人生でなくなる。
人間の限りない欲望を、どこかの時点で悟った、樹木希林は 「なりゆきの人生」 を選んだ。

つまり、世間的な名誉よりも、自分の 「筋」 をとおしたと思っている。
最低限、自分はだれと一緒にいて、何が必要かわかっていれば、周りに影響されずに生きれるからね。

ここまで生きてこれた年の瀬、人との 「なりゆき」 に感謝したい。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする