2018年12月10日

嗅覚記憶

「嗅覚は記憶と深いつながりをもつ」

高校三年生の冬の期間中、本町のヨーカドー地下にある、鮮魚コーナーでアルバイトをしていた。
以来、今もたまに利用するが、この一画に来ると潮の香りと生魚の臭気、作業場の衛生臭などが空気と混じり、当時と変わらぬ匂いが 「あどけなかった記憶」 を呼び覚ます。

まるで、ボクが突如として現れたように、トレイにラップされた商品をワゴンに積んでケースに並べたり、夕方のタイムセールで値札シールの上に、マジックペンで値引を表示したり、なつかしさがこみ上げる。
単純作業だが、文句ひとつ言わずにやり、POPの貼り換えに力仕事全般、時にはパートのおばさんの肩をもんであげたり 「女を知っているか」 と冷やかされたり、総勢10人の玉石混交な鮮魚チーム。

警察官の試験を落ちて、進路が決まらずもあわてふためくことのないボクを 「正社員にならないか」 と熱心に誘ってくれたが、期待に添うことなく、高校卒業と同時に辞めさせてもらった。
その背景のもと、海産に限らず、古巣も利用したい気持ちと気分転換も兼ね、たまに萬代橋を越える。

年齢のはざまで揺れた 「匂いの記憶」 は、時として既視感を抱かせ、時間を 「二重写し」 にする。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする