2018年11月08日

大人の恋

7日 暦の上では、冬のはじまりとされる 「立冬」。

今冬は、暖冬傾向であるらしい。
午前中、タクシーの窓に流れる紅葉をながめながら、まだ秋の情緒を味わえるよろこびを感じた。

東京在住の頃、舗道に椅子とテーブルを並べた 「オープンカフェ」 を一人でよく利用していた。
いわゆる昔、パリの街角で見かけるような、舗道に椅子を向けたスタイル。
今は見かけなくなったが、これだとコートを着たまま座れ、秋の情緒を気軽に過ごせる。
二人なら、同じ時間を共有し、舗道を歩く人と街路樹や街路灯を風景に、会話や沈黙も違和感がない。

旅行先の南の島で、バルコニーやビーチサイドで椅子を二つ並べ、男は目を細めて遠くを見つめ、女はサングラスにつばの広い帽子を目深にかぶり、日焼け止めのファンデーションを塗っている。
そこでも、同じ時間を過ごし、同じ水平線を見て、気を遣わずに黙って過ごせる満足感。
周囲はこの二人をどう見るか勝手だが、共通していることは会話におちつきがあること。

出会いが浅い頃、相手知りたさで、小鳥のようにさえずるが、関係が深まると沈黙に大人の恋が宿る。
こればかりは、出会った頃の若い二人には、真似のできない間であろう。
最近、コーヒーショップで、対面で語るカップルかと思いきや、会話が途切れだすとすかさず下を向き、それぞれがスマホに興じる姿を見て 「これが多機能時代のカップルか」 と思えた。

自分を出せる会話が恋の積み重ねで 「間合いを保てないカップル」 は、恋愛と呼べない気がする。

posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする