2018年10月12日

Looking Up

情熱大陸で、フュージョンバンド 「カシオペア」 の元キーボード奏者 「向谷 実」 の今を特集してた。

現在、JRの発車メロディーを作曲したり、鉄道の業務用運転シュミレーターを開発したり、その手腕は世界市場にも進出している。
彼は、カシオペア時代から、自他ともに認める鉄道マニア、通称 「鉄ちゃん」 で知られ、全国ツアーをしながら、その感性を磨いていたから 「好きこそものの上手なれ」 とは言ったもの。

80年代の絶頂期。
音楽誌のインタビューで 「音楽以外のことは、何も知らない音楽バカにはなりたくない」 と語っていた。
その頃から、音楽活動以外にも、マルチメディアのクリエイターとして、今の会社を起業しており、趣味を実益に変えた実績は長く 「音楽家だから、音楽だけをやっていればいい」 考えにおさまらなかった。

現代 「二足のわらじを履く」 は普通 「芸は身を助ける」 こともあり 「天は二物を与えず」 は死語。
浮ついた自分探しとは違い、何年もコツコツと積み上げてきたことが、いつか世間の目に留まり、意外な展開に発展する場合もあるから、早熟に遅咲き、物事には明確な順序があるとは限らないと思える。
損得は二の次で 「本音で生きている」 んだ。

ジャズピアニスト 「山下洋輔」 が、何かのインタビューで、いみじくもこう言っていた。
「好きなことをしてない人の顔は、ゆがんでいる」 と。
だれでも、好きなことだけを仕事にはできないから、趣味や人つきあい、顔の利く店の一軒でもあれば、そこから見えてくる世界もある。

向谷実は、カシオペアが分裂し、一度解散をするとき、あまりにもやるべきことが多すぎて、ノイローゼになりそうなほど疲れた時期もあったそうだが、ただ好きなことだけをやってきたわけでなく、いやなこともやってのけて 「今の好き」 があるのが大事なんだ。

それに、カシオペアはジャズと違い、即興中心のバンドでなく、綿密に決められたステージングを描く。
ゆえに、鉄道シュミレーターの開発をする分野では、うってつけの音楽環境だったであろう。
番組最後、商談のプレゼンテーションでピアノを弾く場面、最近は向谷の過去を知らない人たちからは 「ピアノが上手ですね」 と言われることが多くなったという。

おいおい 「彼は本当にすごい人」  (プロ) なんだぜ (笑)
意外なギャップほど、きっと人の心をつかむんだろうね。

久しぶりにあの名曲 「ルッキング・アップ」 を聴きたくなった。

posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする