2018年06月04日

記憶の目次

休日の過ごし方のひとつに、書店めぐりをしていることがある。

前ほどは行かなくなったが、主に夜の書店の静けさが気分をおちつかせてくれる。
ツタヤのような複合施設は別として、ほとんどの書店は夜8時には閉店する。
もう少し書店の雰囲気に身をおきたいときは、古本屋の現代版となるブックオフが夜10時までなので、足を延ばすこともある。

この日は、新書と古本を合わせて、5冊購入した。
好きなジャンルは 「ノンフィクション」 で、論でなく事実によって語らしめられた、ドキュメント。
他に 「社会小説」 「ホラー」 「サスペンス」 「エッセイ」 など、限定的にならず乱読するタイプ。
話題の新書もあれば、分厚いハードカバー、黄ばんだ文庫本など、手にとる型はこだわらず。

つまらなければ、投げっぱなしになるし、文脈に乗れなければ、斜め読みに切りかえる。
おもしろければ、一気にあとがきまで、読破する。
「読書が趣味ですか」 と聞かれるが、新聞を目にする習慣と似ているので、趣味の感覚はうすい。

そもそも、読書のはじまりは、社会人になってからで、遅い方だ。
神経が細かったので、イヤな出来事が断片的に思い浮かぶのを、まぎらわしたくてね。
語彙は抽象的となるが、主に 「やさしい本」 をめくっていた。
書店が好きなのは、共感できる作者と出会えそうな期待感と癒しである。

ボクは、小さなバーのマスター兼、バーテンダー兼、個人事業主。
仕事は何でもそうだが、人間修業の場所だ。
ロケ地がバーなら、ゲストのオムニバス (短編) が集約された、一冊の本かも知れない。

お客さんから 「店の出来事を本にまとめれば」 と言われたが、社会的なニーズがないだろう (笑)
エリート人生なら、その価値はあるが、スーパーゼロの人生に、自分でむりやり光をあてようとすれば、過去を都合よく美化するおそれもあるし、全て洗いざらい話さなきゃいけなくなる。

書く自由は保障されるが、そうなるとためらいが出るから、本としての体を成すはずあるまい。
記憶の目次では、多くの人の顔と名前は刻まれてるが 「あとがき」 は、まだまだ先になりそうだ。

その目次に 「あなた」 の名は連なっており、それを書かせるのは、お客さんの存在である。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする