2018年05月09日

諸行無常

「栄枯盛衰」 (栄えたり、衰えたりすること)
今まで気軽に行けた店が閉店するのは残念なこと。

今月、知人の飲食店が5年目にして閉店する。
開店時は祝儀訪問し、以後は同士として、時おり顔を出す程度で、見守りあっていた関係である。
しかし、その事情はどうあれ、個人事業主に終わりは必ずやってくる。

本人から、真夜中に電話やメールが入ることが度々あった。
総論的には、景気の低迷や地域の衰退、来街者数などの話が主で、各論的には 「客が来ずに暇だ」 「常連が陰で不義理をやらかしている」 など、内容的には泥臭かったりもする。

それを否定したり、横やりを入れたりせず、話は最後まで聞く。
途中で意を唱えたり、建設的な話も呈さず、聞かれない限り言わない。
相手は自分はどうすべきかわかってるはずで、本当の相談であれば齟齬 (そご) も考えられるから、直接会って話をするのが安全である。

会社勤めなら、先輩や同僚と仕事帰りの赤提灯で愚痴も言えるが、個人事業主は胸のつかえを言える相手は意外に少なく、ややもすれば家庭を巻きこむこともあるし、お客さんには愚痴れない。
だから、孤独を覚悟しておかないと、独立はしてはいけないと思う。
それに独立したのは、自分の意志であるから、最後も 「自分で答えを出せる」 はず。

それでも人の子、真夜中にだれかと話をしたいときもあるだろう。
不安と焦り、屈辱的な出来事が断片的にあふれて、ひとりで神経を高ぶらせる夜もあるだろう。
寝る前に意見をしても、ムダに神経をすり減らすから、黙って話を聞いておちつかせるのがいい。

彼はその後、手堅い飲食店グループに再就職が決まっている。
今度はチームで仕事をできるので、これからは真夜中に連絡が来ることもなさそうだ。

「諸行無常」 (世の中は移り変わり、常在するものはない)
今まであった連絡がなくなると、ボクが少しだけさびしくなるかもな。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする