26日まで 「動物愛護週間」 だという。
近年は 「セラピー犬」 として、老年期に犬を飼う人が多いとか。
犬は好きだが、マンション暮らしの上、少年期に不注意で保健所の野犬狩りに遭い、愛犬を失ったことがあるので、あれ以来、犬は飼わないと決めている。
初夏、川べりのベンチで、対岸の景色を眺めていた。
目の前を二組の老夫婦が、わが子を可愛がるように微笑ましく、子犬を連れて散歩をしていた。
どこでも見かける光景だが、少しだけ疑問に思った。
人間と動物では、寿命が違う。
いくら獣医学が進歩しようと、統計上の寿命は15年らしい。
責任を持って、最期まで飼うのであれば、飼い主本人の年齢と犬の年齢も考えるだろう。
つまり、犬を看取るのは飼い主であり、老年期の犬の世話をする覚悟がなければ、飼ってはいけない。
最初は大丈夫と言うだろうが、人の考えや思いは絶えず入れ変わるから、数年先まで変わらぬ愛情があるかは、はなはだ疑問である。
大きくなれば散歩の世話から、エサ代や医療費もかかるだろうし、私生活でも遠出できなくなる。
犬が主人を看取るのは本末転倒だし、主人についていったんだから、主人が看取るべきであろう。
犬は主人に忠誠を誓っているのに、裏切るのは主人なんだ。
その考えのなさが、今でもひっきりなしに 「殺処分」 が行われている。
犬が好きならば 「犬を飼わない愛情」 があってもいいだろう。