2015年12月06日

冠雪の景色

海岸に近い新潟の下町では、急な勾配の階段を昇りきると、視界一面に日本海が広がる高台がある。

天気が良ければ佐渡島がくっきりと見渡せて、西港には四季に動じない赤い灯台が小さく見える。

海岸の眺めだけではなく、振り返ると生活感のある町並みが見渡せる高台であり、遠くにぼんやりと    映るのは山あいの冠雪。

真冬の空気が澄んだ天気だと、大自然の立体写真を見ているようで、鮮やかさが目に飛び込んでくる。

その昔、東京から帰省すると実家に荷物を置いてから、自然と歩いて出かけた場所である。
都会のコンクリートに目が慣れていたときだから、懐かしい風景を見たくなったのだろう。

遠出すれば魅力ある景観を目にすることはできるが、風景にかけ離れた感覚的な違いがあるならば、そこには思い出がないから、感情移入できない空虚さだと思える。

やっぱり、生活圏の中にこそ、人の幻視的な感覚が残っている、特別な景色があるんだ。

もう、あの高台から見える、見知らぬ山あいには 「初冠雪」 がかかっているだろう。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Diary & Social | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする