ボクはつきあいではない限り、日本酒を飲むことはない。
キライじゃないが、こういう理由が考えられる。
18歳 就職が決まった友人の祝いに、二人でジュースの一升瓶 ? を空にした。
このあとの状態は、想像がつくだろう。
21歳 大宮駅からほど近い屋台で、友人とさんま焼きを食べ、翌朝二人とも食あたりで悶絶した。
そのときに飲んだ、安いコップ酒の甘ったるい香りが、全身にまとわりついている感覚が続いた。
26歳 友人との再会に気をよくし、酔っておたがいの顔に、マジックでとんでもない落書きをした。
しかも、油性だったから、朝起きて皮膚があかぎれするほど擦り、大変な一日のはじまりだった。
日本酒を交えた体験談は、この三つの出来事が印象深い。
今振り返れば 「幼い飲み方」 をしていたとしか言いようがない。
東京在住時、新潟というだけで、越乃寒梅 八海山 「お酒が強いでしょうね」 と社交辞令は続く。
飲むなら 「新潟系」 と呼ばれる、淡麗辛口がいいが、自ら飲まないのは、こんな理由があるのかも。
それに、日本酒は度数が低く、飲み口があっさりしていると、ついつい飲みすぎてしまう。
その点、ウイスキーは度数が高く、口当たりがパワフルなだけに、そう浴びるほど飲めるものではない。
ボクはビールで乾杯後、ウイスキーにシフトするのが、スタンダードになっている。
だけど、安くて硬いウイスキーは避けるようにしているし、ストレートで飲むことは少なくなった。
余談だが、無類派の作家 「坂口安吾」 は新潟県出身でありながら、日本酒は嫌いだったと聞く。
酔うために強い酒を好み、アルコールであればなんでもいいタイプらしかったとか。
その真偽はわからぬが、日本酒もウイスキーも行きつくところは 「大人の美意識」 で飲むと思うね。