2015年10月03日

Jazz Talk Vol.63

東京 「新宿ピットイン」 のライブで、最近 「グランドピアノ」 が新調されたことを知った。

こんな、お店のエピソードを知る。
最初、アップライトピアノを置いていたが、渡辺貞夫さんから、これから日本のジャズを育てていくためにグランドピアノを置くべきだと、アドバイスをされたらしい。

しかし、昭和40年代では、高価すぎる耐久消費財なので、検討も重ねた。
ところが、冷やかしのアドバイスではなかったことが、このあとに証明された。
「店が支払いできなくなったら、自分が肩代わりして払う」 ことを条件に、すぐに納品させたという。

もちろん、本体価格だけではなく、年間の調律費用に消耗部分の手入れなど、維持費も発生する。
それに、山下洋輔ばりの強烈なピアニストともなると、弦をぶった切ってしまうほどのパワーがあるから、異例のコストも考えねばならない。

それほど、日本のジャズが急成長していた、60〜70年代がうかがえるエピソードである。

ピアノは生産工程と保管条件がよければ、弾けば弾くほど音がなじみ、音色が丸みを帯びる。
古いピアノほど、響鳴板の木目がいいから、音の伝達もよく、全体的に響きもよくなるもの。
だから、ライブハウスの象徴は 「グランドピアノ」 であり、メンテナンスが愛情となる。

すべてのピアニストに、平等に与えられた条件は 「白黒88の音階」 と 「調律師の腕前」 だろう。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする