スポーツの華やかさが、鼻につくときがある。
連日、世界陸上北京大会を眺め、あらためて感じさせられるところがある。
短距離の予選、優勝候補のランナーが後続を振り返りながら、余裕しゃくしゃくでゴールする姿を見ると 「イヤミな野郎だなあ…」 と思う。
それは、一流のパフォーマンスでもあるが、日本人の慎み深さからすれば、余計な華やかさに映る。
勝負の世界、男が男を見る目はリアクションじゃなくて、勝っても負けても、物言わぬ背中だったりする。
エンターティメントなら、リアクションは 「おいしい映像」 であろう。
それが、クライマックスに向けた、期待度の演出になるからだ。
だが、一流スポーツにおいては、下手なパフォーマンスはジャマに感じるときがある。
日本の美意識のひとつに、負けた相手に対する 「わびさび」 という美しさがあるからだ。
真のアスリートは、競技そのものに存在感があり、その姿は神々しく、真の華を持つのである。
パフォーマンスに感動するために、スポーツを見ていないので、ボクの持論からすればそうなる。