2015年06月18日

つきあおう

中高年の一部で 「昭和のナツメロ」 や 「青春のフォークソング」 が流行っているらしい。

あのころ、フォークを青春賛歌にしていた連中には、恋愛詩人も多かった。
だけど、失恋のショックで、ロックンローラーへ転身する男もめずらしくはなかった。

失恋して、この世の終わりの顔をしていた、近所のおにいさん。
高校受験に失敗して、ワルに変身しちゃった先輩。
夏休みが明けると、歩き方や言葉づかいが、急に変わった同級生。

単純な世代だから、とりあえず変身こいて、その傷あとを隠しながら、再起をはかるような。
だから、女の子にフラれても、今みたいにストーカーに変身することは、少なかったと思う。
「オレのギターテクで、フッた女をステージで酔わす」 とか、そのための文化祭だったりさ。

女の子を見返すために、スポーツや勉強に情熱を転換していたような時代だ。
だけど、男は手っ取り早いものに変身したがる。
フォークギターから、エレキギターに持ち替えたのも、そんな心境からかもね。

夕陽の浜辺、電源が取れてないのに、エレキをかきならしていた、2歳上の先輩。
しかも、立ち上がって、夕陽に向ってえびぞりまでしている始末…  先輩、潮風で弦がさびますよ。
チューニングされていないギターをかきならし、赤面するような歌詞を叫んでいた同級生。

他には、自分をサムライに見立て、ギターが刀、バイクが馬だと主張していた男。
レコードを貸したら最後、こいつ絶対に返す気はないなと思えた同級生。
早く目を覚ませと思いながら、10代はおもしろい奴ばかりだったので、まあ退屈はしなかった。

今、思い出すだけでも、笑いがこみ上げてくることもある。
好きな女に告白するから、後ろで見ていてくれと頼まれたとき。
男っぷりを見せつけたかったのだろうが、その子にはハナにもかけてもらえなかった。

それで 「どう告白をしたんだ」 と聞くと、いきなり 「オレの女になれ」 と迫ったんだとか。
その子は顔見知りとはいえど、言葉を交わしたのはそのときがはじめてだったらしく、いきなり 「オレの女になれ」 だよ…  相手もぶったまげるわ。

しかも、何ごともなかった顔で戻ってきて、第一声がクールミントガムをかみながら 「ふられたぜ」 … そりゃ、自爆だろうし、ガムをかむなんて、キスをしようとしていたんだろうか。

あのころは、告白の仕方がカラッとしていたし、今みたいにどうでもいいラインなんかを送って、一応の  反応を見る、まどろっこしいことなどせず、前提条件はあれど、一か八かで答をもらいに行ったと思う。

中には 「おまえの好きはそんなもんか」 とか、恋愛享受していた男もいたけど 「童貞のおめえに、  言われたくねんてば」 と 居酒屋 よさこい で、首を絞めあっていたとかさ。
片想いや恋愛の失敗は、どこか恥のかき捨てのような雰囲気もあった。

最近思うことは、今の若い子たちの恋愛は慎重すぎる気がする。
こういう時代だから、それが安全かも知れないが、おとなしすぎて何をしたくて何を言いたいのか…

いろいろ、こねくり回さず、本音の前置きが長すぎるんじゃないかな。
いつの時代、女の子は早く 「つきあおう」 と言ってほしいと願っているのにね。

それが、大人の男女であれば 「つきあおう」 ではじまる恋愛は、逆に恋愛知らずと思われる。
posted by GIG at 00:00| Comment(1) | TrackBack(0) | Diary & Social | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする