2015年05月31日

Jazz Talk Vol.59

たとえば 「セロニアス・モンク」 と 「ビル・エヴァンス」 を聴き違えたら…
そりゃ、穏健なジャズファンでも 「この人、どういう耳をしているのかな…」 と思うだろう。

中堅ベーシスト 「トニー・グレイ」 が、音楽誌のインタビューで、こうコメントしていた。
「最終的な目標は、音を聴けばボクと思われること」
最後に、こう締め括っていた  「これが、個性だ」 と。

個性を目標にしている、ミュージシャンは多い。
だけど、そうなれないから、高いレベルで葛藤している。

昔、フュージョン系を専門に扱った 「アドリブ」 という音楽誌があった。
その特集記事で、海外の一流ミュージシャンをまねき、初見 (聴) で 「だれの演奏なのかを当てる」 ブラインドテストが企画されていた。

有名無名なアルバムを5枚ほど聴いてもらうのだが、そのうちの2枚も当てられればいいほうだった。
もちろん、当てることにこだわるだけでなく、音楽のイメージや好奇心、だれの影響を受けているかまで、総合的な感想も自由だけど、プロでも難しいんだから、常人がそうそうわかるものでもない。

だれだれの影響を受けているぐらいならわかりそうなものだが、よっぽど聴きこんだ人とか、聴いてきたストック量が豊富でない限り、ほとんど初見ではお手上げであろう。

録音技術も格段に進歩している。
最近はプロとアマの違いですら、録音技術でかなりカバーできるから 「相当、録り直したんじゃないか」 と思えるし、音を無難に置こうとすると、演奏に温もりやオリジナルを感じにくくなる。
このあたりは、録音することへの向き合い方だろうし、人それぞれの華は違っていいんだろうが。

その点、音源は劣るものの、ライヴ盤はリアリティーが伝わる。
なにも、燃焼するジャズだけがリアリティーではないが、総じて名盤には個性が引き立つもの。
正直 「乱暴なライヴ盤だなあ…」 と思っても、それが彼らのポテンシャルだったりするから、それぞれ愛すべき個性に仕上がっていたりするからね。

最後は余談でしめるが、今は音楽が行き渡っているから、全体的に演奏レベルは高い。
その昔は玉石混交、レベルに大きな差がありながらも、一生懸命に演奏していた熱い時代だったから、「ぶっ飛び方」 もおもしろかったんだけどな。
それこそ、良し悪し抜きに、これも 「音を聴けばボクと思われる個性」 だからね (笑)

きっと、ジャズの原始的な部分に、思い入れがあるんだと思う。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする