窓辺の先にある桜が、満開のように見えた。
新聞を取りに行ったついでに近寄ってみると、八分咲きのようにも見える。
このまま気候が合えば、週末には見ごろを迎えるであろう。
電話で仕事の用件を済ませ、3時半には自転車で自宅を出た。
最初は近場で買物を済ませて、空いた時間をコーヒーショップでゆっくりと過ごそうと思っていたが、 晴天はアドレナリンを放出するようだ。
ペダルを回しているうちに、どこか開放的な気分になり、予定外の場所まで距離を延ばした。
街角の所々で、選挙演説カーを見かけた。
候補者が歩行者に、笑顔で握手を求めている姿を見ると、いかに当選したいか、ひしひし伝わってくる。
日本人は 「人見知り気質」 といわれている。
良く言えば、エチケット、悪く言えば、礼儀知らず。
知っている人と、知らない人との、温度差が激しいというか、距離感が測れないというべきか…
人との関係に不慣れとも聞くが、その年齢を考えれば 「それってどうよ…」 ってことだろう。
海外旅行へ行くと、いろんな国籍と交じり合う、公共スペースがある。
そこでの日本人は、表情が豊かでないし、意思をハッキリ伝えないから、不気味に映るようだ。
特に、欧米人は東洋人に対して、公共の場で気軽な挨拶や笑顔を向けてくることがあるけど、あれは 「あなたには敵意がない」 という、護身の意思であり、フレンドリーを意味しているものではない。
それに対して、日本人は慣れてないので、とらえどころのない曖昧な態度でやり過ごすのが一般的だ。
統一地方選挙も、残すところあと3日である。
その間、立候補者は、欧米人並みのアプローチを向けてくる。
だから、作為的なことを演じられても、このときだけはおたがい、社会の模範生となるんだ。
また、有権者も日常の生活挨拶に慣れていないところに、満面の笑顔で握手を求められれば、そりゃ、親近感を覚えて、相手に好意を抱くのは当たり前の心理であり、それが一番大切だったりするからね。
それこそ、選挙期間中は 「春の挨拶運動」 みたいなもんである。
だけど、投票日はスタートであり、候補者のゴールは先にあるんだけどな。
妻に、鶏のムネ肉を買ってきてと言われたが、間違ってモモ肉を買ってしまい、気合を入れられたぜ!