2015年03月05日

Simple Pleasure

売り手市場と呼ばれる就職戦線。

連日、企業説明会が開催されているらしい。
夕方、あるバス停留所から、リクルートスーツの就活生が車内を満席にした。
席の詰め方、カバンの置き場所、吊り革や握り棒の使い方、立ち位置などで、判断力がわかるあたり。
仮面がかった面接よりも、公共での自然なふるまい方のほうが、本当の資質がわかるというもんだ。

その昔は 「人事をだまして天命を待つ」 みたいなことがささやかれていた。
近年は 「やる気 元気 前向き」 今年に限れば 「ありのままの自分」 なんだとか。
まあ、親に大学まで行かせてもらったんだから、土台の強い会社から内定をもらいたいのは情だろう。

20年前 「企業懇親会」 で人事担当者に 「学生採用の決め手はなんですか」 とたずねた。
「学生時代、勉強以外に何かひとつ、本気で打ち込んだことを大いに語ってもらう」 という。
そのあとも矢継ぎ早に質問をしたが、どうやら 「打ち込めることが本当にその人が好きなこと」 となり、その結果 「プラス面」 が見えてくるという。
つまり、「マイナス評価」 よりも 「プラス評価」 を積み重ねていくようなことを語っていた。

その考え方は、シンプルだよね。
頭の良さや育ちをアピールするより、「こいつ、なかなか味わいがあって、一本筋が通ってそうだな」   なんてほうが、結果として採用されていたりする。
その人材がどう成長するかは、企業の体質や風土にもよるが、人との巡り会わせが大きな鍵になろう。

ボクが面接官であっても、考え方はシンプルだ。
「この人と仕事をすることになったら、人生が楽しくなりそうだ」 と感じた人を採用したくなる。
その人生とはイコール 「会社」 と指せようが、1日24時間の3/1以上、週5日は一緒にいることに なるんだから、あたりまえのことなんだ。

女性の経営者ともなると、もっとハッキリしている。
「この人を恋愛対象としても、好きになれるかどうか」 というからね。
本当の好き嫌いや割り切りは別にしても、基本的には自分にウソをつかないのが女性の感性。

あらためて思えば、同じ条件で一斉にゲートからスタートできるのは、大学卒業時の特権だろう。
それに所属する組織の性質を抜きにしても、気軽に会ったりコミュニケーションできるのは若い特権。
それが30代も後半になると、コミュニケーションに 「私情や意図」 が絡んでくるから 「本音と建前」の板ばさみに合い、自分という自分らしさに憤りを感じるようになる。
その意味では、真っ白な就職戦線は、若いときだけかも知れないね。

この数ヶ月、週末の数時間だけ、40代の女性にお手伝いしてもらっている。
彼女にお願いした動機だって、わかりやすいものだ。
「この女性と仕事をしていると楽しいから」 または 「気軽で話しやすいから」 もある。
ありきたりな男性意見なら 「若くて見かけの容姿」 にこだわることになるだろうが、お店の基準は  「ボクが楽しいと思える女性」 なんだ。

仮にどんなにかわいくても、評判の良かったのは最初だけで、次第に愛嬌や笑顔がなくなり、内面が    蝕まれている女性より、安心感とも言い換えられる女性のほうが、仕事をしていて楽しいわけだ。
そうすれば、お店の雰囲気だって楽しくなるだろうし、楽しい場所にはいい人が集うようになる。
イベント屋じゃないから、人格に魅せられた人と、末長く仕事をしたくなるのは成り行きである。
お店も会社も、平たく言えば同じことなんじゃないかなあ…

シンプルであることが、真っ白なコミュニケーションなんだと思うね。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする