2014年05月17日

How's Everything

ブログを立ち上げたころ、ジャズのページで「感覚的に聴くジャズをむずかしいと思うことがわからない」と記した覚えがある。

正しくは楽しめるようになるまで、時間を要する音楽と記したほうが、まだ親切だったかもしれない。
むずかしいと表現すると、初めて聴く人はかまえてしまうから、楽しめるはずもなかろう。
楽しくなければ、ジャズじゃないしね。

このあたりウイスキーと同じで、最初は「スコッチ」と「バーボン」の違いからで、そのうちスコットランドのスペイサイド地域 「グレンリベット」という具合にラベルが絞りこまれてくるのと同じ。
その前段階から、生産工程と向き合いたいなどと言い出すと、どうも話が理屈っぽくなるもの。
ウイスキーもジャズも知識そのものより、まずは体で覚えて(感じて)本物と言えるのではないだろうか。

30代後半、サラリーマンKさん
音楽はロック中心に聴いていたが、これからはジャズも聴きたいとして、たまに扉を開けること2年。
それまでのロックビートから、伝統的な4ビートに切りかえても、「スイング」(ノリ)が違うので、そう急には目覚めることは少ない。
それに近年のジャズはいろんな音楽要素が入り交じってるので、複雑な印象を受けるんじゃないかな。
当店、いい音を聴かせることより、ジャズの道しるべになれば、それに越したことはないと思っている。

おたがいにほどよく慣れたころ、サックス(とりわけアルト)が好きと言うので、一度様子を探る意味で、   ジャズ・フュージョンの名盤 渡辺貞夫 「ハウズ・エブリシング・武道館ライヴ80」を貸した。
当時、さまざまな手法を取り入れて聴きやすいばかりか、ソロパートも充実しており、ジャズ演奏の流れを自然と身につけるには適した秀作。
そんな今では、骨太なブロウで知られる 「デクスター・ゴードン」を聴いているというんだから、人の耳はどの方向に傾くかわからないものである。

ジャズを楽しみたいと思うなら、さじ加減のわかるメンターを作るべきだ。
そのかわり、CDの枚数やら、どうでもいいような博識を嫌味に語るジャズコレクター。
それに「D7」や「C7」だの、だれも興味のない譜面記号で悦に語るアマチュアミュージシャン。
こういう人たちには、あんまり近寄らないほうがいいだろう。

その答えはかんたんだ…  ジャズをつまらないものにしている張本人だから。


本作2曲目 「ムズーリ」のラストを飾るブレークがずれているが、これはミスであろう。
そのあとミスを惜しむかのように、鳴り響くストリングスの余韻(よいん)が心地良いと思わないか。
開演3日間のリサイタルのうち、なぜミスした音源をそのまま発表したのか?
それが言えたら、あなたはもうジャズをわかっているはずだろう…
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする