2014年03月18日

Jazz Talk Vol.41

初めてジャズを聴く人には、「キース・ジャレット」(トリオ)は、正直難しすぎると思う。
ここまで絶賛していながら、矛盾に満ちているようだが、僕の意見はそうなるざるをえない。

ブログ(ジャズの頁)を読んでいるお客さんから、「最初に聴くキースの一枚はどれからがいいか…」  聞かれたことが2度ほどある。
それに何枚か聴いている人の中にも、「どの曲も同じように聴こえてしまう」という全うな声も上がる。
最初からあれこれ聴きすぎると、そういうことになりやすいので、聴く枚数は制御したほうがいいと思う。

日常的にジャズを集中して聴ける時間は少ない。
聴くことを軸とすれば、せいぜい月に数枚ほどであろう。
特に「ボックス」や「二枚組」などには、手を出さないほうがいい。
耳が届いてないわりには、全部聴いた気になってしまうし、あれこそマニアを対象にしたモノである。

僕自身、いまだに「二枚組」は集中力が保ちにくいので、だいたい片面志向になる。
初心者であれば、聴いている時間を垂れ流す一方で、たぶん「〜しながらジャズ」になっているだろう。
一枚を聴いては、次の一枚へ行きたがる人ほど、耳の座りが落ち着かず収集へ走りがちになりやすい。
僕は仕事上、人より聴ける環境にあるだけで、普段であれば「月に2枚」も聴きこめれば十分である。

うーん、キースの推薦盤か…
ソロアルバムなら、「メロディ・アット・ナイト・ウィズ・ユー」は、誰からも愛されるだろう。
それ以外、「ケルン・コンサート」で完結していいが、個人的には「リオ」がお気に入りである。

最初の質問に戻れば、「スタンダード・トリオ」 80年代初期の三部作は要チェック。
とりわけ、「スタンダード・2」は、初めて聴く人には心地がいいだろう。
1曲目「ソーテンダー」、5曲目「イフ・アイ・シュッド・ルーズ・ユー」の魅力に負うところが大きい。

個人的には、「星影のステラ」と「ザ・キュア」は、三部作に次ぐ永年の愛聴盤。
ただし、「チェンジレス」と「インサイド・アウト」の2枚は、難しすぎるので避けたほうがいい。
二枚組ながら、「スティル・ライヴ」と「ウィスパー・ノット」は優れたアルバムだと思っている。

ソロ映像なら、「2002 東京ソロ」が好きだ。
トリオ映像なら、文句なしに「スタンダーズ・T&U」が抜群である。
「U」では、僕がドラマーの「ジャック・デジョネット」を好きな理由がふんだんにおさめられている。
トリオとしての黄金期を極めていたころの、貴重な映像だと思っている。

キース・ジャレットの扉は多い。
どこの扉から開けるかは自由だが、カッコで聴くとどうしても薄っぺらになってしまう。
まずは、ものさしとなる一枚を見つけて、集中的に聴きこんで自分のものにする。
それを基準に聴き進めていけば、自分の好みも次第にわかってくるというもの。

僕のはじまりは、1983年「Standards.Vol.2」からだった。
posted by GIG at 00:00| Comment(1) | TrackBack(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする