2013年10月04日

渋柿体験

夕方のスーパーで、昨日まで店頭の目立つ場所に陳列してあった、「梨」が隅に追いやられていた。
その代わり、季節の上座に居座っていたのは、まだ渋そうに見える「柿」だった。

柿には、思い出がある。
小学校の低学年だった下校時、近所の家の庭先から伸びた木の枝に丸々した柿の実が生っていた。
柿は肩車すれば手が届く位置にあるように見えて、友だちと協力し合ったが背が足りなかった。
ランドセルの脇にさしていた、30センチの竹定規を取り出し、再挑戦するがまだ少し足りない。
その時に辺りを見渡すと、ドテラ姿のおじさんが玄関先で、苦い表情をしてその行動を見ていた。

すると何やら話かけてきて、「ほら」と言いながら、ふたつの柿を差し出した。
柿を取ろうとしていたのを見られていたためらいもあったので、少しモジモジしていたが、そんなことを  気にする様子もなく、もう一歩足をふみ出して「ほら」とまた一言。
悪気があってのことじゃないけど、バツが悪くどう反応していいのかわからなかった。
それでも素直に柿はいただき、ふたりで謝った記憶がある。

印象に残っているのは、その記憶よりも柿の味だ。
歩きながら柿にかじりついたが、「ウエッー」と吐き出したのは、まだ柿が渋かったから。
見逃してもらった上、せっかくもらった柿でもある。
不器用に歯と指で皮をむきながら、渋柿を長い時間かけて友だちと食べた味だけは覚えている。

あまり食指が向かないのは、そのときの「渋柿体験」があるからだろうか。
今秋、「熟れた甘い柿」を食べてみようかな…
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Diary & Social | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする