マルグリュー・ミラー(P)の死去を知ったのは、不定期で購入している専門誌だった。
2枚目のリーダー作「ワーク」(86)、次の「フロム・ディ・トゥ・ディ」(90)は積極的に聴いた。
デビューアルバムも含めて、三部作全てトリオアルバムである。
それまでは「ジョニー・グリフィン」や「ジャズ・メッセンジャーズ」など、サイドメンとして共演しながら、 新譜に確たる自信を感じさせられた。
90年には存在が広く知られてきたが、僕は以降のリーダーアルバムはずいぶんと留守にしていた。
大きく取り上げられない存在ながら、サイドメンとしての活躍ぶりが目立ってしまっただけだろう。
マッコイの影響を受けた節もあるが、落ち着いて聴いていられる安定感があったと思える。
こうして思い返すと一過去は聴いていたが、しばらく聴いていないジャズメンが結構いる。
ピアニストに限れば、「ゴンサロ・ルバルカバ」 「ブラッド・メルドー」 「エリック・リード」
それに、「ミシェル・カミロ」もご無沙汰である。
最近は、「ジョーイ・カルデラッツェオ」 「ローランド・デ・ワイルド」あたりを引っ張ったり。
ここ数日なら、木住野佳子 「ユー・アー・ソー・ビューティフル」を何日も聴いていたり…
まあ、店内ではメロディアスで親しみやすい、「エヴァンス系」を流すことは意識しているけどね。
一度ジャズを好きになって、何らかの理由で留守にしても、またテーマに戻ってくるからジャズだ。
僕は話題盤だろうが早聴きしないから、商業上の新譜ペースに合わせずにマイペースで聴く。
聴き逃している名盤も結構あるけど、流行や対抗する対象がないから気にならないんだ。
それでも忘れた頃、思わず聴き返したくなるのが、本当にいいジャズなんだろうね。