2012年11月18日

ストリッパー

社会人になりたての頃、社会勉強のために、ストリップ劇場へ芸術を見に出かけたことがある。

健全な男であれば、そういう場所のひとつやふたつは経験があるだろう。
あの頃は、ジャパンマネーも強かったので、国籍不明な女性も多かった。
連日ステージでは、ベテランダンサーと若いダンサー、なぞの外人軍団が入り交じっていた。
ここで取り上げたいのが、ベテランと呼ばれる「おばさんダンサー」のこと。
若いダンサーは若いだけでしかなく、外人軍団は陽気なだけでダンスが大味すぎる。
その点、ベテランはダンスの奥儀を知り尽くした、エキスパートのようにも思えた。

まず、脱ぎ方に色気がある。
一枚一枚、上手に脱いで、隠すところは微妙に隠している。
見えそうで見えないところに、ベテランの芸術的な技があるんであってさ。
下手なダンサーほど、何でもかんでも、モロに開けっ広げて適当にごまかそうとしている。
それが南米系にもなると、突然「ハロー、ジャパーン、カモーン、ヒョー、\( ̄^ ̄)/ !!」とか叫んで、
舞台の袖から全裸で登場して来るから、こっちはビックリして椅子から転げ落ちそうになったものだ。
ステージ上で「ワンモア、ターイム!」と叫んだときには、内心「おまえがすごいのはわかったからさ、  もう服を着て控室に戻れよ…」と念じていたほどだ。
つまり、見えそうで見えないことが悩ましいのであり、それがプロというか芸なんじゃないかな。
まあ、最後は同じモノを見るのであっても、やっぱり見せ方に美学がないと興ざめしてくるよね。

人間つきあいの感情と同じで、少しずつ公開していくことは結構大事だと思う。
丸裸の感情だけをぶつけられたら、誰だってさっきのような気持になるはずだ。
ベテランダンサーから学んだことは、見せるにしても見せ方があるということ。
つまり、脱ぎ方が下手だと、礼儀も色気もなくなっちゃうということなんだ。

僕らの世代、別にしなくてもいい経験に、お金を費やしたと思う。
それが浪費だったのか、今になって考え方の上積みになったのかはわからない。
ひとつ言えることは、ストリップ劇場のステージには、驚きと少しの不思議があった。

よき時代の青春放浪記である。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Bar & Human | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする