2012年11月04日

Jazz Talk Vol.15

知人が運転する、車の助手席に乗せてもらった。

カーオーディオから、聞き覚えのある、アルトの音色が鳴り響いてきた。
「ジャズ聴くの…」とたずねると、「コレ、一枚だけね」と返したので、「十分だよ」と答える。
  (続く曲を聴いていると、50〜60年代のコンピネーションアルバムのようだ)
前方に見えてきた、建設中の新潟日報本社ビルを眺めながら、「いい選曲だね」と告げる。
すると、「いや、わからずに流しているだけでさ」と小さく笑った。
近年、商業的に「お色気ジャズ」がはびこっているが、たまには泥臭いバップ系もゴキゲンだ。
それが、僕へのサービスだとしたら、なんていい奴なんだ (笑)

ジャズは意味のない知識よりも、その人のセンスだと思う。
無意義な比較をしたり、人を論破するための博識なんていらない。
アルバムを何百枚持っていても、聴きもしなければ浪費でしかない。
それにジャズほど、聴きこむことで染み入る音楽はないと思っている。
そう、自分で選んだ渾身の一枚こそ、その人のジャズスピリットなのである。
つまり、手にした喜びがあるジャズは、「モノを大切」にする美徳でもあるんだ。
ジャズ喫茶の店主は商売柄、膨大な枚数を所有してるけど、その中でも必ず渾身の一枚がある。
一枚をガッチリと聴きこんできた人の耳は、想像以上に奥まで届いているんだと思う。

その一枚が第一歩だと思うし、彼が選んだジャズこそが「本当のジャズ」なのである。
posted by GIG at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Jazz & Music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする