朝方、中途半端に目が覚めたので、おもむろにベッド脇のテレビを点けた。
番組によると若い女性を中心に、「エロメン」が静かなブームだという。
寝ぼけ眼だったので、上手く説明できないけど、早い話が女性版のAVだ。
それもカラミを中心に見せるのではなく、彼氏役のAV男優と女優(?)が一緒に部屋で過ごしながら、 どういうプロセスできれいにベッドインするか、ストーリー仕立てにした作品らしい。
キッチンで仲良く料理を作り、シャワーを浴びたあと、ソファーで乾杯のシャンパンを抜く。
次第に盛り上がり、鼻の下を伸ばして「デヘヘ…」って感じなのかな? まったく、よくやるよ!
なんでも「エロメン」DVDは、女性誌の付録として売れているらしい。
部屋で二人っきりになったときの、理想的な魔法のビデオみたいなものかな。
それに、女性は恋愛のプロセスに酔いやすいことを、実写にしているようだ。
トレンドとして、恋愛気分にひたれるのなら、それはそれでいいかとは思う。
我々世代、恋愛享受のマニュアル雑誌が走りの頃だった。
僕はまだ、女よりも男とつるんでいたいほうだったから、あんまり影響を受けなかった。
それでも当時の仲間と恋愛談議になると、それはもう抱腹絶倒な体験を多く聞かされた。
ブラジャーの外し方がわからずに、ホックを噛み千切ろうとしたゾンビ男。
上着を脱がせるとき、袖が肘の関節に逆方向に絡まり、女に苦痛を与えた逆関節男。
雑誌のキャッチコピーを真に受けて、ガラナチョコを無理矢理食わせようとしたガーナ男。
メイクラブのプロセスよりも、一か八かの「特攻男子」みたいな奴のほうが多かった。
もちろん女性を軽視した考えではなく、単に「どう持ち込んだらいいのかわからない」、開き直り精神が 旺盛だったんだと思う。
これも時代ながら、エロメンや婚活ならぬ、「プロセス婚」の一環として流行るかもね。
そうと知ったら、こんなことしてられない… よーし、わしも「エロメン」にならねば (笑)